翻訳メモリを結合する
2024年12月3日
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翻訳メモリを結合する
今回は、複数の翻訳メモリ(TM)を統合する方法をご紹介します。TMの統合には、大きく分けて次の2種類のアプローチがあります。
- TMインポート機能を使用して既存のTMに別の既存TMを統合する。
- [翻訳メモリのアップグレード]メニューから複数の既存TMを新規のTMに統合する。
それぞれの具体的な方法を以下にご紹介します。
1. TMインポート機能を使用して既存のTMに別の既存TMを統合する
- Trados Studioの[翻訳メモリ]ビューで統合先のTM(.sdltm)を開きます。
- 左ペインで統合先となる翻訳メモリを右クリックし、[インポート]を選択します。
- [ファイルの追加]ボタンをクリックします。
- [ファイルの追加]ウィンドウが開いたら、統合したい残りの翻訳メモリが保存されている場所を参照し、[ファイル名]フィールドに「*」を入力してEnterキーを押します。
- 選択した場所にあるすべてのファイルが表示されます。(既定では.sdltmファイルは表示されません)
- 統合したい残りの翻訳メモリ(.sdltmや.tmxなど)を選択します(CtrlキーまたはShiftキーを押しながらファイルをクリックすることで複数の翻訳メモリを選択することもできます)。
- [開く]ボタンをクリックし、ウィザードの指示に従って翻訳メモリの統合(インポート)を完了します。
2. [翻訳メモリのアップグレード]メニューから複数の既存TMを新規のTMに統合する
- Trados Studioの[翻訳メモリ]ビューに移動し、上部リボンの[ホーム]タブにある[翻訳メモリのアップグレード]ボタンをクリックします。(※ Trados Studio 2021以降をお使いの場合、[翻訳メモリのアップグレード]ボタンは標準では表示されませんが、RWS AppStoreからTrados Compatibility and Migration Power Packをダウンロードしてインストールすると表示されるようになります。)
- [入力翻訳メモリ]画面で[ファイル共有タイプのTMの追加]をクリックし、統合するTMを複数選択します。
- [出力翻訳メモリ]画面で[カスタム]を選択します。
(※ 入力翻訳メモリとして異なる言語ペアの翻訳メモリを選択した場合、この画面で[言語ペアごとに出力翻訳メモリを作成]を選択すると、言語ペアごとに新規の翻訳メモリが1つずつ作成され、その翻訳メモリに同じ言語ペアの既存TMの内容が統合されます。)
- 左側ボックスの[入力翻訳メモリ]から統合の対象となるTMを選択し、[追加]をクリックします。次に、右側のボックスで[名前変更]をクリックし、新規に作成される出力翻訳メモリの名前を設定します。ここでは出力翻訳メモリの名前を「Merged_TM_J-E」とします。
- [出力翻訳メモリの設定]]画面で、統合後のTMの保存先を指定します。その他にも[フィールド]や[言語リソース]など、TM作成時の細かな設定を行うことが可能です(TM出力後に設定することも可能です)。
- [完了]をクリックするとTMの統合処理が開始されます。完了後、[閉じる]をクリックします。
- [一時ファイルを削除しますか?]というダイアログが現れたら[はい]をクリックし、統合の処理を完了します。
- 統合されたTMの内容を確認します。原文と訳文どちらも同一の分節は統合されていますが、原文が同一で訳文のみが異なる文節が存在した場合、両方の分節がともに保持されます。
