What the increasing adoption of machine translation means for the freelance translator

Machine translation adoption is on the rise - what does this mean for the freelance translator?(機械翻訳の普及は個人翻訳者にとって何を意味するか)

機械翻訳の導入は、翻訳サプライチェーン全体で増加しています。個人翻訳者の未来を考えたとき、これは何を意味するのでしょうか。

SDLは、7月にSDL機械翻訳の重要なマイルストーンをお知らせするブログを公開しました。これは、2019年11月のリリース以来、ニューラル機械翻訳(NMT)を使用してSDL Trados Studioで翻訳処理されたワード数が1億に達した旨を知らせるブログで、SDLチームにとって誇れる日になりました。月平均処理量も増加の一方で、SDL Trados Studioを使用した翻訳量は毎月1億ワードを超えています。これらの数字を見る限り、SDL機械翻訳(MT)の導入は増加し続けており、普及速度が低下する兆しはありません。

多くの人にとってはすでに当然のことかもしれませんが、NMTは誰もが知るフレーズになっただけでなく、すでに「多数」が実際に使用しています。翻訳メモリ(TM)テクノロジーが翻訳に根本的な変化をもたらし、大幅な生産性向上を実現したのと同様に、NMTはさらなる生産性向上につながる重要な新パラダイムとして受容されつつあります。

近年、ニューラルMTテクノロジーの台頭により、機械翻訳の品質は大幅に向上し、その影響はサプライチェーン全体に及んでいます。翻訳会社(LSP)や企業組織は、より大量のコンテンツを翻訳するという選択肢を獲得し、これまで翻訳対象として検討されたことがないコンテンツの翻訳も可能になりました。 

個人翻訳者にとっては、機械翻訳のポストエディット(PEMT)による翻訳業務が一般的になりつつありますが、そうした業務の受け入れや機械翻訳の使用については未だ賛否両論の状態です。高品質な機械翻訳プロバイダは、翻訳者の生産性を高めることで翻訳者を支援できますが、往々にして個人翻訳者はこのテクノロジーの活用に不安を覚えているようです。その理由は何でしょうか。

個人翻訳者に対する課題

多くの場合、優れたMTプロバイダを見つけることは、思うほど簡単ではありません。すべてのMTプロバイダが全言語を得意とするわけではなく、全種類のコンテンツにMTが適しているとも限りません。また、MTを使用する場合は翻訳料金が大幅に切り詰められることが多いため、このような支払いに関する課題と相まって、多くの翻訳者が最終的には機械翻訳に取って代わられるのではという不安を抱えています。 

CSA Researchが最近実施した調査には、このような不安が一部反映されており、機械翻訳による出力結果の品質が高いと回答したのは僅か37%でした。PEMT業務を請け負う人の81%も、未加工のMT出力の品質はクライアントにより大きく異なると指摘しています。実際に機械翻訳の品質がプロバイダやクライアントにより大きく異なるのであれば、多くの個人翻訳者がこの種の業務を受注することに消極的で、追加リソースとして翻訳にMTを使用することにも否定的な理由として理解できます。 

それでもMTの導入が増加する理由

こうした機械翻訳の使用に関する当然の懸念にもかかわらず、非常に多くの個人翻訳者がそれを受容し始めていることが確認されています。もちろん、その理由は1つではなく、多くの要因が関わることは明白です。 

まず最も重要な要因として、この10年間で機械翻訳の品質が大幅に向上したことが挙げられます。ニューラル機械翻訳の導入により、未加工のMT出力は以前に比べてはるかに自然になり、複雑な言語への対応も改善されました。SDLの機械翻訳を例に挙げると、増加しているのはSDL機械翻訳の導入だけではなく、SDL Trados Studioユーザー向けの推奨MTプロバイダの導入も増加しており、使用されているMTの52%を占めています。翻訳者は、機械翻訳の使用や、機械翻訳が提案する予想外の用語やフレーズがもたらすインスピレーションに、メリットを見出し始めています。MTの使用は、必ずしも創造性を制限するわけではなく、促進する可能性もあります。 

機械翻訳の使用方法についても、単独で使用したり、コンピュータ支援翻訳(CAT)ツールと併用したりするなど、さまざまな方法で柔軟に活用できます。SDL独自の翻訳支援ツールであるSDL Trados Studioでは、50を超える機械翻訳プロバイダとの連携が可能で、ご希望のMTプロバイダとの連携がさらに容易になりました。また、ユーザーはMTによる出力結果の処理方法を選択でき、事前にファイルを翻訳してポストエディットしたり、翻訳時にMTのAutoSuggestフラグメントを使用したりできます。

高品質のMTと翻訳支援ツールを併用することで、ユーザーは生産性をさらに高め、納品までの時間を短縮できます。作業時間が短縮されれば、処理量は増加します。その点については、最近のSDL個人翻訳者フォーカスグループで、MTの使用を開始してから収入と受注可能件数が増加したことが確認されています。

さらにSDLは、市場の認識を詳しく理解するため、今年初めに独自調査を実施しました。2020年4月にSDLが発表した翻訳テクノロジーに関するインサイト(TTI)調査の結果は、MT人気の高まりに対する確信を深めるものでした。回答者には、来年に投資を予定している翻訳ソフトウェア(使用していないことを前提とする)は何かを質問し、調査対象となった翻訳会社の50%が投資リストの上位に機械翻訳が含まれると回答しました。翻訳会社はサプライチェーンの中心にあるため、翻訳会社が機械翻訳をすでに導入している場合(または少なくとも導入を開始している場合)、当然クライアントやベンダーも同様に対応します。 

将来の展望

優れた道具として機械翻訳を導入する個人翻訳者が増加していくと、成功事例も増加します。そして成功事例が増加すれば、より多くの人がMTの波に乗ります。こうして自己達成サイクルが構築されます。機械翻訳は、サプライチェーンのあらゆるレベルで見られるようになりました。では、人間の翻訳者はどのような役割を担うのでしょうか。

世界のコンテンツ作成のスピードや、特に翻訳会社において、これまで対応できなかったコンテンツが機械翻訳により低価格で対応可能になったことを考慮すると、機械翻訳は今後も存続すると思われます。機械翻訳は継続的に改善されており、以前の機械翻訳エンジンが数年かけて改善されていたのに対し、今では数か月で改善できるようになりました。ただし、この10年間で達成してきたような大幅な改善が今後も続く可能性は低いでしょう。ここからは、少しずつ改善を重ねていく段階に入ります。SDLの機械翻訳もその一例です。中核言語として英語が使用される言語ペアの連鎖により、SDLではすべてのTradosユーザーに最大3,000のニューラル言語ペアを提供できるようになりました。これは、エンドユーザーに大きなメリットをもたらす段階的な拡張でした。このような発展は脅威とみなされる場合もありますが、専門的な翻訳者にとっては良いニュースでもあります。機械翻訳が改善されると、より「専門的な」翻訳者の需要が高まるからです。今後は、MTエンジンで基本的な翻訳を行い、専門的な翻訳者に翻訳の完全なレビューと微調整を依頼するといった状況になるのではないでしょうか。 

つまり、翻訳者においては、これまで以上に専門性を高めることが重要になります。万能選手としてあらゆる分野に対応することを選ぶと、長期的には受注機会が減少するかもしれません。一方で専門的な翻訳者は、費やす時間と提供するサービスに対して、今より高い金額の請求が可能になり、多数存在する翻訳者に埋没することなく自分を差別化できます。

翻訳者は、生産性の向上と納品期間の短縮に役立つ新しいツールやテクノロジーを導入することで、差別化を図ることも可能です。前述したとおり、例えば機械翻訳の使用が専門家への道を妨げることはなく、創造性を妨害することもありません。機械翻訳は、より生産的かつ効率的な方法で、専門知識を発揮するために活用できます。

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