Luis Lopesに質問

Trados Enterprise:Luis Lopesに質問

最近、「RWS Language Cloud Translation Management」の製品名を「Trados Enterprise」に変更しました。このブログでは、Trados EnterpriseのPrincipal Product ManagerであるLuis Lopesに、開発上の主要な節目、名称変更の背景、TMSの将来について質問したいと思います。

RWS内でのあなたの役割について教えてください

私は、2003年にSDL(2020年にRWSが買収)に入社し、長年、顧客サポートに携わってきました。ドイツのサポートチームを管理し、その後、製品管理部門に異動しました。現在はPrincipal Product Managerとして、RWS製品管理チームの他のメンバーと協力し、RWS Language Cloudプラットフォームの全体的なロードマップを担当しています。

ローカリゼーションプラットフォームであるRWS Language Cloudの開発で、最も重要な節目は何でしたか?

私たちの目標は、お客様が現在抱えている問題と将来的に抱えるであろう問題を解決できる新しいローカリゼーションプラットフォームを構築することでした。そのため、市場のニーズや、お客様が語る未来像と直面している課題について分析し、既存の製品で何がうまく機能しているのかを調べました。私にとって最初の重要な節目は、2019年9月、クラウドTMSサービスの発売でした。

ユーザー体験を重視してお客様にインタビューを行い、特定のユーザーのニーズにも製品がフィットするように心掛けました。同時に、Tradosで培った経験を活かして最新のオンラインエディターを構築しました。このエディターには、upLIFTフラグメント一致や24種類以上のファイル形式のリアルタイムプレビューなど、今ある先進的な技術革新が盛り込まれています。
 
また、先日、業界トップクラスのビジュアルワークフローエディターもリリースしました。これにより、お客様はビジネスプロセスをモデル化できます。また、セルフサービスのレポート作成も含め、レポート作成時には、スクリプトの記述に関する知識がなくてもデータを活用できます。

高度なコスト計算や品質管理機能など、お話ししたい画期的な機能は他にもたくさんあります。でも、きりがないので、代わりに定期的な製品アップデートをご覧ください。

TMSサービスの名称を「RWS Language Cloud Translation Management」から「Trados Enterprise」に変更した理由は何ですか?

私たちにとって、ブランド再構築は心が躍るような変化です!個人翻訳者や、共同作業を検討している小規模なチーム、本格的なTMSを必要としているユーザーなど、すべてのユーザーにソリューションを提供する、単一の統合テクノロジープラットフォームを実現できて大変うれしく思います。重要なのは、Trados Studioと緊密に統合されていること。つまり、ハイブリッドソリューションを提供できるということです。

名称を「RWS Language Cloud Translation Management」から「Trados Enterprise」に変更した理由は、引き続きRWS Language Cloudプラットフォームと呼ばれるプラットフォームと、そこでサポートされる製品をより明確に区別したいと考えたからです。

Trados Enterpriseで解決するビジネス上の課題は何ですか?

お客様からは、ローカリゼーションのニーズが高まっていると言われることがよくありますが、コンテンツの翻訳には依然として時間のかかるプロセスやシステムが使用されています。このため、世界中の顧客に卓越した顧客体験を提供することが難しくなっています。Trados Enterpriseは、より緊密に統合され自動化された包括的なアプローチを提供して、市場投入期間の短縮を支援します。Trados Enterpriseでは、翻訳方法にかかわらず、すべてのコンテンツタイプとすべてのリポジトリを対象に翻訳を管理できます。

ローカライズしたブランドメッセージの一貫性を保つことも、ブランドにとって大きな課題です。特に、チームが世界中に分散していると困難になります。Trados Enterpriseを使用すると、すべての関係者を1つにまとめ、翻訳リソースを一元管理できるため、この課題を克服できます。

企業は予算に余裕がないため、当然のことながら常にコスト削減方法を模索しています。Trados Enterpriseでは、コンテンツサプライチェーン全体をより細かく管理できます。また、プロジェクトの計画とコスト見積もりを正確に行えるため、大幅なコスト削減にもつながるのです。

この1年間のTrados Enterpriseの導入事例を教えてください。ワード数の合計や、プロジェクトの合計件数、ユーザーの総数など、発表できる統計情報はありますか?

現在、RWS Language Cloudプラットフォームのアカウント数はおよそ120,000件です。昨年9月以降、このプラットフォームを利用するコンテンツが490%増加し、プロジェクト数が740%増加しました。

顧客事例として最適なのがPaula’s Choiceです。同社はTrados Enterpriseを導入し、デンマーク語のeコマースウェブサイトをわずか2日で立ち上げました!  この成功に続き、他の言語でもウェブサイトを立ち上げて、現在は3桁の成長を遂げています。このケーススタディはこちらでご覧いただけます。

Trados Enterpriseが他の翻訳管理システムよりも優れているのはどのような点ですか?

RWS Language Cloudプラットフォーム上のすべての製品は継続的な配信モデルを採用しています。そのため、新機能やバグ修正がService Packとして配信されるのを待つ必要はありません。代わりに、サポートチームが1日に複数回プラットフォームに更新プログラムを展開します。つまり、最新機能がリリースされるとすぐに使用できるようになるのです。サポートチームに携わる私は、これがいかに重要であるのかを知っています!

RWSでは、ローカリゼーション面と技術面に関する非常に豊富な知識に基づいてTrados Enterpriseを設計しています。言語学的に高性能で、ほぼ無限の量の情報とコンテンツを処理します。

その中でも重要な差別化要因と言えるのが、RWS Linguistic AIの活用方法です。完全に統合された最新の機械翻訳をはじめとして、さまざまな方法で活用しています。コンテンツアナライザもそうです。あらゆるファイルからドメインの分類やキーワードを抽出できるため、求めているコンテンツであることを確認し、最適なリソースを割り当てることが可能です。また、ユーザーの専門分野をプロファイルに追加すれば、そのジョブに最適な翻訳者候補が提案されます。

ユーザーインターフェイスは使いやすくなっています。ローカリゼーションプロセスに関わるさまざまな関係者が簡単に作業できるよう設計されており、ユーザー体験はプロセスでの役割に応じて調整されます。

当社は、AppStoreを使用した初の翻訳支援ソフトウェアプロバイダです。専任のRWS AppStoreチームのおかげで、現在、RWS製アプリとサードパーティ製アプリを合わせて250種類以上提供しています。ユーザーはアプリを使用することで、独自の作業方法に合わせて機能を拡張できます。RWS Language Cloudプラットフォームの最重要事項は、クラウドベースソリューションにAPIとアプリを提供することでした。機械翻訳アプリから始まり、さらに他の分野へと進化し続けています。

翻訳管理システムの未来は?

未来は明るいと確信しています。ローカリゼーションの需要は常に増加しており、この傾向は変わらないでしょう。その一方、企業は、より多くのコンテンツを、さらに短い納期で提供できるようになる必要があります。翻訳品質に影響を与えないようにするため、RWSはこの傾向に対応するテクノロジーをすでに用意しています。

翻訳管理システムは、ローカリゼーションプロセスの「ミッションコントロール」システムとなるでしょう。これにより、翻訳者から専門知識を持つエキスパートまで、プロセスに関わるすべての関係者が、自分の目的に合わせながら簡単に参加できるようになります。 

また、翻訳管理システムはもっとオープンになる必要もあり、そのためのコネクタが登場しています。RWSにはすでにコネクタの大規模なエコシステムがあります。そのため、企業内のほとんどの部門が、ローカリゼーションプロセスの詳細を把握していなくても、プロセスに関与できます。

もちろん、AIは、翻訳管理システムの今後の成功においても中心的な役割を果たします。プロセスを効率化するだけでなく、うまく機能している点(および、していない点)についてインサイトも提供します。こうしたことがすべて効果的に働き、より合理的で効率的なローカリゼーションプロセスをビジネス全体で推進できるのです。

ただし、AIがどんなに進歩しても、ローカリゼーションプロセスには常に人間が必要であることを覚えておいてください。AIは、単純作業をなくすのに役立つだけです。単純作業がなくなれば、翻訳者がより価値の高い作業に取り組めるようになります。