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SDL Trados Studio 2021 - 翻訳業界の働き方を改革

次期メジャーリリースのSDL Trados Studio 2021で用意されている新機能を、SDLのProduct ManagerであるDaniel Brockmannがご紹介します。

今回は、SDL Trados Studioの次期メジャーリリースでご用意している新機能を、Product Managerの私がご紹介します。このリリースにはどのユーザーにも役立つ機能が搭載されていると私は確信しています。

こう言えるのには理由があります。このリリースで掲げている全体的なテーマとキャッチフレーズは「Choose Flexibility.Choose Trados(柔軟性を求めるなら、Trados)」です。まさにこのリリースをよく表しています。新機能をご紹介すれば、おわかりいただけると思います。では、詳しく見ていきましょう。

SDL Trados Studio 2021は、あらゆる状況で使えるデスクトップツールです。ローカルでも、サーバー接続でも、さらに今後はクラウドでも!

「柔軟性」についてまず最初の、そして私が本当にビッグニュースだと思う点は、誰でもSDL Trados Studioでの作業方法を好きに選べること。これまでは、ローカルで行う作業(ファイル共有タイプの翻訳メモリ用語ベースを使用)とサーバーに接続して行う作業(SDL Trados GroupShareとサーバータイプのリソースを使用)が可能でした。次期メジャーリリースでは、「SDL Trados Live」という機能が加わります。これは簡単に言うと、クラウドベースで作業したいユーザー向けの機能です。

SDLのLanguage Cloudプラットフォームを活用するSDL Trados Liveでは、ユーザーがTMや用語ベースを各自のセキュアなクラウドスペースにアップロードし、それらをSDL Trados Studioで使用できます。クラウドベースのニューラル機械翻訳の併用が可能です。さらに、ユーザーはプロジェクトの進め方を決めることもできます。 

どういうことかというと、例えば、自分のブラウザでオンラインプロジェクトを作成し、翻訳やレビューの作業方法を自ら決めることができます。もちろん、SDL Trados Studioの使用が可能です。SDL Trados Studioでクラウドベースのプロジェクトを開いて作業を開始するだけです。クラウドベースとローカルの両方のリソースを有効利用し、生産性を高めるSDL Trados Studioの機能もすべて使えるのです。

SDL Online Editor

さらに、非常に機能豊富なオンライン編集環境の使用も可能です。新しくなったSDL Online Editorです。Online Editorは、長い年月をかけて機能満載のツールになりました。翻訳にもレビューにも使用できます。SDL Trados Studioの使い慣れた生産性を高める多くの機能も、オンラインで使えます。例えて言うなら、文書を編集する際に作業方法やさまざまな要件に応じてMicrosoft Wordのデスクトップ版とオンライン版を併用できるMicrosoft 365のようなものです。

このため、プロジェクトに最適なワークフローを自由に決められます。これは業界初の機能です。Apple Macユーザーは、SDL Trados StudioのためにわざわざWindowsオペレーティングシステムを維持する必要はありません。プロジェクトをオンラインで作成して最後までオンラインで進めることが可能になりました。一般的なSDL Tradosの作業方法を使い、すべて個人用クラウドスペースで行えます。 

小規模プロジェクトでは短納期を求められることがありますが、その場合も必要な作業をすべてブラウザで行えます。もちろん、お気に入りのデスクトップツールを使用して生産性を最大限に高めるために、プロジェクトをクラウドからダウンロードすることも可能です。 

さらに、こうしたプロジェクトにローカルのTMや用語ベースを追加すれば、ローカルとクラウドの両方のリソースを有効利用できます。まさに「デスクトップとクラウドのハイブリッド型」作業方法です。これらすべての鍵となるのが、SDLのテーマである「柔軟性」です。ユーザーはSDL Trados StudioとSDL Trados Liveの要素を自由に組み合わせて作業方法を決めることができます。

共有機能

次に共有について見てみましょう。当然ながら、クラウドを使用するということは、共有できるということです。共有するためにクラウドを使用するとも言えます。SDL Trados Liveなら、GroupShareユーザーに限らず共有が可能です。私たちはSDL Trados Liveを通して、誰もが共有できるよう取り組んでいます。個人翻訳者だけでなく、翻訳会社と法人ユーザーも対象になります。次期メジャーリリースの詳細をぜひご確認ください。その主要な基本理念は「柔軟性」です。どなたもニーズに合った最適なデスクトップ/クラウドソリューションを見つけていただけるはずです。

最後に、ローカルで行うファイル共有タイプのプロジェクト作業や、GroupShareを使用したサーバータイプのプロジェクトフローについてお話ししましょう。これらは将来的になくなっていくのでしょうか?もちろん、そんなことはありません。むしろその逆です。個人的には、どちらの作業方法も大好きなので、関連する機能をすべて完全に利用できるようにしておきたい、できれば強化したいと切望しています。 

最初に申し上げたように、次期リリースにはどのユーザーにも役立つ機能が搭載されています。拡張機能については、専用ブログで近々ご紹介します。SDL Trados Studio 2021に関する私のブログ記事のパート2をお楽しみに!