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SDL Trados Studio 2021 – 翻訳業界の働き方を改革パート2

SDLのProduct Manager、Daniel Brockmannによるブログのパート2では、まもなくリリースされるSDL Trados Studio 2021の優れた機能についてご紹介します。

ブログのパート1では、SDL Trados Studio 2021と新登場のSDL Trados Liveクラウドサービスを組み合わせることで広がる新たな可能性について説明しましたが、このブログでは「従来」の使用事例に絞ってお話ししたいと思います。SDL Trados Studio 2021では、キャッチフレーズである「Choose Flexibility.Choose Trados.」に従い、より柔軟な作業方法を可能にするというコンセプトに基づいて多くの機能強化を行っているためです。取り上げたいことはたくさんありますので、早速始めましょう!

SDL Trados Studio 2021で、数字、単位、通貨、日付、時間の形式をカスタマイズ可能に

SDL Trados Studio 2009からずっと、多くのユーザーに繰り返し聞かれてきたことがあります。SDLは数字、単位、日付などを一般的な形式としてサポートしているけれど、やや厳格ではないか、それから外れることはできないのかという質問です。このようなアイテムは、SDL Trados StudioのQuickPlace機能によって訳文分節内に挿入でき、「固定要素」と呼ばれていますが、その過程で形式を変える必要がある場合も多々あります。よくある例として、英語(米国)の数字をドイツ語の訳文に挿入する場合などがあります。こうした場合、数字の形式は通常、234.56(英語)から234,56(ドイツ語)のように、ドットからコンマに変更する必要があります。

これまでもSDLは、そうした「デフォルト」の形式を標準サポートしてきましたが、現実問題として、実際のドキュメントには、そうした固定要素に「何らかのランダムな形式」が含まれている場合があります。これまでのSDL Trados Studioは規則を非常に厳格に適用していたため、原文言語や訳文言語にそうしたランダムな形式があった場合、「適切な」設定に従っていないという姿勢を貫いてきており、ユーザーが形式をカスタマイズすることはできませんでした。SDL Trados Studio 2021では、これが過去のものになり、すべての形式を自在に変更できるようになります。 

「先週末も1 000 000ユーロの宝くじに当たらなかった」のように、桁区切りとして(固定または通常の)スペースを挿入するという課題があっても、翻訳メモリの設定で指定できるようになりました。指定すればプロジェクト内で(QAチェッカーでも)認識されるため、「誤検出」されることがなくなります。

こうした変更の一環として、長年懸案であった他の要件にも対応しました。その1つに、いわゆる「長い」日付形式を訳文で「短い」日付形式に変換するという要件があります。これまでSDL Trados Studioでは、原文の形式に応じて長い形式または短い形式のいずれかにする必要がありました。この挙動が変更され、組み込まれたリストから長い形式または短い形式を自由に選択できるようになります。また、ユーザーが独自にカスタマイズできる日付や時間の形式から選択することもできます。

柔軟かつ高度な方法でドキュメント内のコンテンツを検索可能に

長年にわたる貴重なフィードバックに基づき、SDLではいわゆる「高度な表示フィルター」の改良を重ねてきました。その一部が「Community Advanced Display Filter」アプリに取り入れられていることに気付かれた方もいると思います。SDLはこのアプリに注目し、さらに改良して、SDL Trados Studio 2021に「Advanced Display Filter 2.0」という名称で標準機能として組み込んでいます!このフィルターは数々の新機能を備えていますが、先日自分で使用して面白いと思ったのは、繰り返しをすべてフィルタリングする機能です。繰り返しのある分節を選択してボタンをクリックするだけで、ドキュメント内のその分節のすべての繰り返しが表示されます。これで、以前よりずっと素早く隠れた不統一を見つけられるようになります。これは柔軟な作業を可能にする多くの例の1つに過ぎません。「柔軟」だと言いましたよね? :)

SDL AppStoreがついにSDL Trados Studioにやってきました!

私がSDL Trados Studioで気に入っているものを1つ挙げるなら、SDL AppStoreです。機能自体はもちろん、それを支えるチームと開発コミュニティも卓越しています。このコミュニティとPaul Filkin、そしてSDL社内のアプリストアチームが多くの皆さんと一丸となり、SDL Trados Studio向けの興味深い拡張機能の数々(これを書いている時点で200以上あります!)を考案するべく努力を重ねています。これもさらなる「柔軟性」と生産性のためです。

欠点を挙げるとしたら、それはアプリストアの知名度が低いため、アプリストアで提供されている多くの機能が見過ごされていたということです。また、アプリを見つけてダウンロードし、インストールして、アップデートする作業が、最適とは言えませんでした。SDL Trados Studioを離れて、ブラウザを開き、アプリストアにアクセスして、アプリを見つけ、ダウンロードして、インストールする…。これからは、SDL Trados Studio内でボタンをクリックするだけでこれらすべてのステップを実行できるようになります![Add-Ons] > [SDL AppStore]の順に選択するだけで、現在インストールされているアプリのリストが表示され、スマートアップデート機能により、その時点でアップデート可能なアプリを確認することができます。

アプリの管理はユーザーに委ねられています。プロジェクトの進行中に現行のシステムを変更するのはリスクを伴うため、アプリをいつアップデートするかはユーザーが決めることができます。また、2つ目のタブでは、アプリストアへのアクセス、すべてのアプリの一覧表示、検索、インストールがワンクリックでできます。まったく新しいアプリストア体験により、アプリが「民主化」され、全ユーザーのものになるはずです。

アプリストア統合の一環として、「Community Inside」アプリも組み込み、ヘルプリボンからアクセスできるようにしました。マウスボタンをクリックするだけで、SDL Trados Studioコミュニティを検索し、回答を見つけ、質問をすることができます。素晴らしい!

他にどのような機能が?

SDL Trados Studio 2021の全体像を示すのは2部構成のブログでも足りませんが、はい、他にもさまざまな機能があります。例えば、SDL MultiTerm 2021のデフォルトのレイアウトを改良して、これまでのリリースよりもはるかに性能を強化するとともに、操作性を向上させています。 

また、YAML形式に対応する新しいファイルタイプを導入するなど、ファイル形式を刷新しました。さらに、SDL Trados Studioで頻繁に行う操作(翻訳メモリビューへのアクセスや、多くのTMが含まれるプロジェクト設定へのアクセスなど)に着目し、パフォーマンスとスピードを向上できるかどうか検討を重ねています。リリース日が近づきましたら、このようなより細やかな機能強化についてお知らせしていきますので、ご期待ください。私と同じように、皆さんにも、SDL Trados Studio 2021を使用して柔軟性と生産性を高める日を心待ちにしていただけたら幸いです。