
SDL Trados Studio 2021 – プレッシャーの大きい業界のニーズに応えます
プレッシャーの大きい業界にとって革新的なソリューションとなる世界トップクラスの翻訳支援ツールの最新バージョンについて詳しくご紹介します。
プロダクトマーケティングマネージャーとしてSDL Trados Studioのメジャーリリースを経験するのは4回目ですが、今回ほど心が踊ったことはありません。長年にわたって、SDL Trados Studioは拡大する要求への対応に苦心するお客様にとって常に革新的なソリューションであり続けてきましたが、今回のSDL Trados Studio 2021は、これまでとは一線を画するリリースになっています。
すでにLanguage Cloudインターフェイスを通じてSDL Trados Studio(SDLの機械翻訳機能)を使い慣れているSDL Trados Studioユーザーも多いでしょう。しかし水面下では、当社の開発チームが従来型の統計的モデルから強力な内製NMTモデルへの移行に取り組んできました。
SDL Trados Studio 2021は、これ以上ないほど重要な時期に登場することになります。私たちの業界は顧客からの要求に対応しなければならないというプレッシャーが強まっており、テクノロジープロバイダーはさらにレベルアップする必要があります。当社が最近実施した翻訳テクノロジーに関するインサイト(TTI)調査でも、プレッシャーが最大の課題であることが判明しました。そのこと自体は大半の人にとって驚きには値しませんが、本当に興味深いのは相互に関連する課題の多さでした。
- プロジェクトファイル数の増大
- 新しい言語の需要拡大
- ソースコンテンツとファイル形式の多様化 - 価格と納期短縮、品質の維持に対するプレッシャーが増大している中で対応が求められる
仕事する方法、時間、場所を選択
SDLが実施した数々のフォーカスグループや業界調査から、プロの翻訳者の大半は依然としてデスクトップ翻訳支援ツールでの翻訳を好んでいることがわかりました。その点、SDL Trados Studio 2021なら、まったく問題ありません。それどころか、デスクトップアプリケーションがさらに強化されます。一方で、クラウドソリューションは徐々に浸透しており、翻訳業界も例外ではありません。SDL Trados Studio 2021はその両方を備えているので、どちらかを選ぶ必要はありません。ユーザーは1つの統合ソリューションでオンライン、オフライン、あるいはそれらを組み合わせて仕事を進めることができます。
TTIの調査結果:調査対象者の75%がクラウドとデスクトップの両方が統合された環境で仕事することを好んでいる。
これまで、SDL Trados Studioでは、ローカル作業(ファイルベースの翻訳メモリ(TM)と用語ベースを使用)とサーバー上の作業(SDL Trados GroupShareとサーバーベースのリソース、SDL Trados GroupShare Cloudオプションを使用)をサポートしてきました。今回リリースするSDL Trados Studioでは、第3の作業方法として「SDL Trados Live」と呼ばれる、生産性向上のためのクラウドコンパニオンを新たに追加しました。
当社のインテリジェントなクラウドプラットフォーム、SDL Language Cloudにより動作するSDL Trados Liveを使用すれば、TMと用語ベースに加えてクラウドベースのニューラル機械翻訳をユーザーの安全なクラウドスペースにアップロードすることができます。こうしたリソースは、ご自分のファイルとともに、いつでもどこでもアクセスできるので、お好きな時間と場所で仕事を進めていただけます。
お使いのブラウザでオンラインプロジェクトを作成し、翻訳やレビューの作業方法を自ら決めることができます。もちろん、SDL Trados Studioのほうがお好みなら、クラウドベースのプロジェクトを開くだけでSDL Trados Studioで作業開始できます。さらに柔軟性の高い使い方も可能です。プロジェクトにローカルのTMや用語ベースを追加し、ローカルとクラウドの両方のリソースを有効利用することができます。まさに「デスクトップとクラウドのハイブリッド型」作業方法です。
オンラインでもオフラインでも翻訳!
- どこでも、好きなデバイス上でプロジェクトを開始・管理
- 専用のTrados Liveモバイルアプリを使用し、タブレットだけでなくスマートフォンでも、ブラウザからプロジェクトを管理
- SDL Trados Studioのほうがお好みであれば、クラウドからプロジェクトをダウンロードした後にSDL Trados Studioで作業
- プロジェクトと翻訳リソース(翻訳メモリと用語ベース)をクラウドの中に保存
- シンプルなダッシュボードでプロジェクトの進捗状況を確認
SDL Trados Studioのパーソナライズで使いやすさが飛躍的に向上
SDL Trados Studioのエコシステムの中でも、SDL AppStoreは縁の下の力持ちといった存在かもしれません。ここ何年かでSDL AppStoreは大きな成長を遂げました。SDL Trados Studio用アプリが250以上揃っており、ユーザーにとって翻訳支援ツールがより活用しやすくなります。「縁の下の力持ち」と評したのは、まだまだその存在が広く知られていないからです。しかしSDL Trados Studio 2021ではSDL AppStoreが完全に統合されているため、その状況も一変するでしょう。
インストールしたアプリは、すぐにSDL Trados Studio内に表示されます。スマートアップデート機能が搭載されているので、アップデートの必要なアプリをいつでも確認することもできます。アプリの検索、インストール、アプリを手軽に実行できるようになったので、改めてSDL AppStoreにアクセスすることを覚えておく必要もありません。
SDL Trados Studio 2021で、数字、単位、通貨、日付、時間の形式をカスタマイズ可能に
SDL Trados Studio 2009の頃からずっと、多くのユーザーに繰り返し頂いてきた意見があります。SDLは数字、単位、日付などを一般的な形式としてサポートしているけれど、やや厳格ではないか、それから外れることはできないのかというご意見です。このようなアイテムは、SDL Trados StudioのQuickPlace機能によって訳文分節内に挿入でき、「固定要素」と呼ばれていますが、その過程で形式を変える必要がある場合も多々あります。
これまでもSDLは、そうした「デフォルト」の形式を標準サポートしてきましたが、現実問題として、実際のドキュメントには、そうした固定要素に「何らかのランダムな形式」が含まれている場合があります。これまでのSDL Trados Studioは規則を非常に厳格に適用していたため、原文言語や訳文言語にそうしたランダムな形式があった場合、「適切な」設定に従っていないという姿勢を貫いてきており、ユーザーが形式をカスタマイズすることはできませんでした。SDL Trados Studio 2021では、これが過去のものになり、すべての形式を自在に変更できるようになります。
最も必要とされる場所のパフォーマンスをアップ
SDL Trados Studio 2021のメリットなどをご紹介
このブログの冒頭でも述べたように、SDL Trados Studio 2021は、世界トップクラスの翻訳支援ツールSDL Tradosの進化において大きな前進を遂げたリリースとなっています。製品開発での大きな飛躍は往々にしてユーザーに今までの知識の変更を強いるものであり、実際に今回のリリースでも新しい仕事の進め方が提案されています。しかしここで重要なのは、選択肢を増やして柔軟性を高めながらもファイルベースのプロジェクトを使ったローカルでの作業や、GroupShareを使ったサーバーベースのプロジェクトフローの利便性が損なわれていない点です。つまり、新しい活用法が追加されただけだということです。
私個人にとって、最も心が躍るのはこれが始まったばかりにすぎないという事実です。私たちは今回のリリースがすばらしいものであると自負していますが、一層すばらしいものにするためには皆さまのご意見が必要です。ですから、できるだけ多くの方とお話しし、フィードバックを頂くことを楽しみにしています。
SDL Trados Studio 2021の新機能について詳しくは、下のボタンをクリックして「SDL Trados Studio 2021の新機能」のパンフレットをダウンロードしてください。