passolo 2018

SDL Passolo 2018でソフトウェアローカリゼーションをスピーディーかつ柔軟に

SDL Passoloを初めて導入してソフトウェアローカリゼーションを学び始めたときは、まったく理解できませんでした。しかし、すばやく習得するとともに、次第にすべてが納得できるようになると、Passoloの真価を実感しはじめました。

私のような初心者にとって、Passolo 2018は非常に有効なツールです。単に旧バージョンの機能強化にとどまりません。ワークフローの柔軟性が増し、Passoloを翻訳プロセスの中心に置きながら、優れた機能を活用してソフトウェアファイルを翻訳できるのです。

Passolo 2018の新機能Passolo 2018は、コラボレーション、パフォーマンス、顧客満足度の3つのテーマに重点を置いています。

コラボレーション:共同作業のための豊富なオプション

作業の進め方は翻訳者によって異なります。そのため、さまざまなオプションを備えていることが重要です。SDL Trados Studioはカスタマイズ性に優れているため、翻訳者が各自の作業方法に応じて簡単にツールを設定できます。一方、Passoloはそういうわけにはいきません。ソフトウェア文字列の翻訳という特殊な用途向けに設計されているためです。

そのため、Passoloの文字列リストをエクスポートして、SDL Trados StudioやGroupShareオンラインエディタで作業できる、Passolo 2018の新機能は非常に便利です。*

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翻訳者は、慣れ親しんだSDL Trados Studio環境で作業しながら、Passoloの全機能を活用して、翻訳をスピーディーに進めることができます。急を要するプロジェクトの場合は、SDL Online Editorを使用して複数の翻訳者とレビュアーが共同作業することで、1つ以上の文字列リストを迅速に翻訳およびレビューできます。

Passolo内で翻訳して、ビジュアルエディタや専門のQAチェックを使用したい場合は、もちろんPassolo Translator Editionも使用できます。つまり、各ツールの長所を活用して、プロジェクトのタイプに応じてワークフローを最適化することで、翻訳者が望む環境で作業を進めることができるのです。

プロジェクトの準備は、ソフトウェアローカリゼーションプロジェクトの準備用に最適化されたツールであるPassoloで実行できます。プロジェクトの準備が完了したら、プロジェクトマネージャーは文字列リストをSDLXLIFF形式でエクスポートしてStudioで作業するか、またはSDL Trados GroupShareに直接パブリッシュできます。

また、GroupShareでは、プロジェクトマネージャーが各ユーザーをプロジェクトの各段階に動的に割り当てて、ファイルやリソースへのユーザーアクセスを制御できます。翻訳者はOnline EditorまたはSDL Trados Studioで作業できます。

翻訳が完了したら、文字列リストをPassoloにインポートし、ビジュアルエディタを使用して最終のQAを実行できます。これにより、翻訳したソフトウェア文字列がソフトウェアのユーザーインターフェイスに適切に表示されているかどうか確認できます。また、翻訳者はPassolo内で作業することもできます。

各自が希望する環境を選べるのです。

さらに、Passolo Collaboration EditionとクラウドストレージプラットフォームであるBoxの連携により、Passoloプロジェクトを、(Secure)FTPサーバーに代わる、この最新のファイル共有ツールと自動的に同期できます。

翻訳者がプラットフォームと同期するとプロジェクトの自動更新やメールのやり取りが自動で行われるため、これらの作業が不要になります。その結果、プロジェクトマネージャーの管理作業が軽減し、ローカリゼーションプロセスに要する時間を短縮できます。また、Boxはセキュリティにも優れているため、コンテンツを安全に共有できます。

*GroupShareとの連携機能はPassolo Collaboration Editionに搭載されています。Professional EditionとTeam Editionの場合はアドオン(オプション)として購入できます。

パフォーマンス:MultiTermとの連携を強化

PassoloとSDL MultiTermの連携方法は、SDL Trados StudioとSDL MultiTermの連携方法とは少し異なります。しかし、翻訳者はPassoloのソフトウェアローカリゼーション機能を活用しながら、信頼できる用語集へのアクセスも当然必要としています。

そこで、Passolo 2018では、PassoloとMultiTermの連携を強化して、Passolo内で用語集を使用する際のパフォーマンスを改善しました。この機能拡張は、サーバーベースの用語ベースを使用する際に特に顕著ですが、ファイルベースの用語ベースを使用する場合も次のような効果を発揮します。

  • 翻訳時における用語ベース検索を高速化
  • 用語ベース検索の信頼性が向上(検索ミスを解消)
  • 3文字未満の用語を検索可能

さらに、MultiTerm Connection Listウィンドウを一新して、複数の用語ベースを使用する際のユーザー体験を改善しました。これにより、プロジェクトに追加したすべての用語ベースの場所を一目で把握できるようになりました。

顧客満足度:作業方法を改善

SDLは、製品のユーザー体験を常に改善しており、Passolo 2018にも複数の調整や拡張が加えられています。

1. より簡単かつ直感的にタスクを実行できるようになりました。タスクを特定のユーザーに割り当てたり、タスクにコメントを追加したり、他のユーザーが入力したコメントを表示したりできます。新しいタスクフィルタを使用すれば、多数のタスクを抱えていても、目的のタスクを簡単に見つけることができます。例えば、特定のユーザーに割り当てたタスクをフィルタリングしたり、言語や締め切り日などのプロパティでフィルタリングしたりできます。

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文字列リストをグループ化して、特定のタスクに関連付けられた文字列から作業を開始することもできます。

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2. さらに、2つの新機能により、プロジェクトの可視性とトレーサビリティを強化しました。プロジェクトマネージャーは、新しい統計ビューを使用してプロジェクトを容易に追跡できます。リソースと統計ビュー間をクリック1回で切り替えられるため、プロジェクトの進捗状況を簡単に把握できます。

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また、リソースツリーに未翻訳文字列アイコンが表示されるようになりました。これにより、未翻訳文字列を含む文字列リストを特定して翻訳できます。

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3. Passolo 2018では、検索・置換の一括コマンドも強化しています。「検索範囲」という新しいドロップダウンリストを使用することで、検索範囲をより詳細に制御できます。

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4. コメントの処理、リストの削除、プロジェクトの開始・終了などの自動化も強化しました。

そして、さらなる改善のため、顧客体験改善プログラムを導入しました。Passolo内でこのプログラムへの参加を選択すると、Passoloの使用に関するデータが完全に匿名化されてSDLに送信され、SDLが使用パターンを分析できるようになります。ぜひプログラムに参加して、Passoloの強化にご協力ください。

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