
ハウツーガイド
TM Anonymizer - 翻訳メモリの情報を匿名化するツール
みなさま、こんにちは。SDLジャパンの土田です。Trados Studioを中心としたSDL製品の技術的な情報をお届けしています。
先日、LSPのお客様よりこのようなご質問を頂きました。
「社外の個人翻訳者に翻訳メモリ(TM)を提供する際に、システムフィールドに書き込まれたユーザー名を隠すことはできませんか?」
TM内の各翻訳単位(TU)には、必ず下記のようなシステムフィールドが設定されています。ここでTUの作成(登録)者、直近の更新者、直近の使用(適用)者、およびそれぞれのアクションの日付が記録されます。
先日、LSPのお客様よりこのようなご質問を頂きました。
「社外の個人翻訳者に翻訳メモリ(TM)を提供する際に、システムフィールドに書き込まれたユーザー名を隠すことはできませんか?」
TM内の各翻訳単位(TU)には、必ず下記のようなシステムフィールドが設定されています。ここでTUの作成(登録)者、直近の更新者、直近の使用(適用)者、およびそれぞれのアクションの日付が記録されます。

ここに表示されるユーザー名は原則として、Windowsのログインユーザー名となります。従いまして、セキュリティ上の理由により、これらのユーザー名を社外に公表することが望ましくないという状況も考えられます。
今回のお客様のご質問も、このような事情からのものでした。
今回のお客様のご質問も、このような事情からのものでした。
TM Anonymizerのインストール
そこで、TM Anonymizerというプラグインをご紹介します(SDL Trados Studio 2019 /2017 / 2015に対応しています)。下記のシステムフィールドを一括で任意のものに書き換えるツールです。
作成者 / 前回の更新者 / 前回の使用者
作成日 /前回の更新日 / 前回の使用日
SDLアカウントにログインし、SDL Appstoreの下記のページにアクセスします。
https://appstore.sdl.com/jp/language/app/tm-anonymizer/898/
作成者 / 前回の更新者 / 前回の使用者
作成日 /前回の更新日 / 前回の使用日
SDLアカウントにログインし、SDL Appstoreの下記のページにアクセスします。
https://appstore.sdl.com/jp/language/app/tm-anonymizer/898/
ダウンロードされたプラグインをクリックすると、すぐにインストールは完了します。
インストール完了後にSDL Trados Studioを起動すると、[翻訳メモリ]ビューの下に、[TM Anonymizer]というビューが追加されています。

システムフィールドの匿名化
それでは、TM Anonymizerにビューを切り替えます。このような画面が表示されています。
ここでは、作成者(Created by)、前回の更新者(Last modified by)、前回の使用者(Last used by)をすべて「Anonymous User」という名前で書き換えるとします。
その後、ボックス内に変換対象のTMをドラッグ&ドロップし、右下の[Go>>]をクリックします。
ここでは「test_0401_E-J.sdltm」というファイルを処理しました。ファイル名の末尾に「_anonymized」が付いた「test_0401_E-J_anonymized.sdltm」というファイルがコピーで生成されます。
「test_0401_E-J_anonymized.sdltm」を開くと、指定した名前でシステムフィールドが置き換わっていることが確認できました。
今回のテーマはいささかマニアックでしたでしょうか。ビギナーの皆様から上級者の皆様まで、さまざまにお役に立つブログにしたいと思います。それではまたお会いしましょう。
公開日 2019年6月10日
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